日本のiPhone App開発、世界へ

MacWorld Expo開催中の昨晩(サンフランシスコ時間の7日夜)、SixApart本社のスペースの提供を受けて、日本のiPhone App開発者が主にアメリカのプレスにアピールするイベントが開催された。

各自が開発したアプリを英語でデモンストレーション・プレゼンテーションするというもので、提供を受けた会議室から人があふれるほどの盛況となった。

サンノゼからは、お琴の演奏に駆けつけてくれた方々がいたり(そのために休暇をとって下さった方々もいたそうだ)など、各自手弁当で協力出来ることを持ち寄っての開催だった。

プレゼンテーションは、もちろん準備していたということもあるだろうけれど、皆さん堂々とやっていて、会場笑いをとったりもして、素晴らしいものだったと思う。終了後に何人かのプレス側の参加者と話をしてみたが、リップサービスを考慮したとしても、とても好意的な反応だったし、何より最後までかなりの人が会場に残っていたことが、それを裏付けている。

また、このイベントを企画した人、それに協力して実施にこぎ着けた人、そういう沢山のクールな"熱さ"が、とてもスマートで格好良くて、魅せられた。私もその仲間に入れて欲しくなって、最後にちょっとだけお手伝いさせてもらったのだけれど(ビールを運んだり机を動かしたくらいのものだった)、手伝った以上に私が受け取ったものは大きかった。

日頃、私が感じているのは、日本の携帯電話に関わる現場の人たちの疲弊と閉塞感だ。古くからの友人でこの業界に関わっている人が、「(こんな状態で)誰が幸せになるんだろうね?」と言っていたことが忘れられない。

今回はiPhoneのアプリのことだけだったけれど、これからAndroidも日本に入ってくるだろうし、ハードだって、色々なチャンスの作り方があるはずだと思う。もちろん、簡単なことではないだろうけれど。

日本から世界へ。この視点で2009年の日本の携帯電話の世界が動いて行くこと、理解しているだけでなく実際のアクションに移すことが、10年後も日本が携帯先進国であり続けるために、極めて大事だと思うのだ。

そういう視点から見て、今回のイベントは小さいかもしれないけれど、何かが変る・変えるきっかけになる、大きな意義があったと、年末に振り返った時に感じられるとしたら素晴らしい。すべては、これからだ。

サンフランシスコ空港にて、iPhoneから

1/13追記:

イベントの模様をUstreamするなど、このイベントを陰で大きく支えたdrikinさんが、当日の模様のアーカイブを含めてブログにアップされたので、詳細は下記URLを参照されたい。

[D] Japanese iPhone developer's DEMO in MWSF09